樹皮下日記

枯れ木こそ山のにぎわい…

描画装置でのスケッチ用紙の試行錯誤

スケッチの下描きに方眼用紙を使いはじめました。

私は、スケッチの下絵制作に描画装置を用いています。
描画装置とは、その名のとおり、スケッチの下絵を簡単に描くことができるようにする、顕微鏡のアタッチメントです。
その原理は、顕微鏡で見ている像のうえに、手元がうっすら透けて見えるようにすることで、見たそのままを紙にトレースすることが可能になる、というものです。

幸運なことに、私の所属する研究室にはオリンパス、ライカの実体顕微鏡とその描画装置が一式揃っていましたので、それを利用させてもらっているわけです。

描画装置でスケッチの下描きをする際は、a4のコピー用紙を使うのが一般的だと思います(少なくとも私の研究室では…)。

メッシュのミクロメーターを使った下絵の描画では、方眼紙を用いて描画をするわけなのですが、描画装置でも方眼紙を使っていいよな…と思いました。
そこで先日試しに方眼紙を使ってみたところ、もうコピー用紙には戻れなくなってしまったので、メモ程度にご紹介します。
方眼紙の何が良いかというと…
当たり前ですが、垂直が非常にとりやすいのが最高です。
左右対称を意識できるので、ゆかみのない下絵が描き上がります。
それに、ペン入れ後の編集作業も手早くできるようになりました。

また、コピー用紙のときに比べ、プレートの版組を考慮しながら下描きができるようになった気がします。
方眼が引いてあることと囲みがあることで、スケッチひとつひとつではなく、複数のスケッチのまとまりとしてのプレート単位で下描きをとらえられるようになり、どういうプレートにしよう…というところまで意識が向くようになりました。

描画装置の下描きに方眼紙、おすすめです。
メッシュ描画派の皆さん以外も、下絵の描画に方眼用紙、お試しを!

別の話ですが、うちの研究室では描画装置を使って絵を描く人が減っていて、残念な限りです。
写真からのトレースもダメではありませんが、描画装置の復権を目指していきたいものです。